きれいなアップを集めても、何をしているのか伝わらないことがあります。被写体との距離を変えると、同じ動作でも渡せる情報が変わります。
引きで「どこで何をしているか」を見せる
机全体と作業する人が入る画なら、道具の位置や動作の関係が分かります。冒頭に置くと、後から手元へ寄っても場所を想像しやすくなります。
広く撮るほど余計なものも写ります。主役が小さすぎないか、背景に見せたくない情報がないかを確認し、必要な範囲に絞りましょう。
中くらいの距離で動作を追う
上半身や両手と道具が入る距離は、動作の始まりから終わりを追うのに使えます。手順を説明するなら、何を取り、どこへ置くかが見える構図を探します。
途中で手が画面から切れる場合は少し広げます。細部の美しさよりも、見る人が動作を見失わないことを優先してください。
寄りで「ここを見て」を伝える
ボタンの位置、ペン先、仕上がりの質感など、小さな違いを伝えるときに寄ります。全体の中でどの部分か分かるよう、前後に少し広いカットを置きます。
寄った状態で動きが速いと、対象を追いにくくなります。固定して動作を撮るか、見せたい部分が画面内に残る余裕をつくりましょう。
今日の練習:同じ動作を3つの距離で撮る
カップを置く動作を引き・中・寄りで撮ります。まず引き→中→寄り、次に寄り→引きの順に並べて、分かり方の違いを比べてください。
全部の作品で3種類が必要なわけではありません。見せたい情報に合わせて必要な距離を選ぶための練習です。