編集の扉写真。映像素材を並べた編集画面と操作する手元
字幕の色を選ぶ前に、映像の順番だけで伝わるかを見る。

映像を並べながら、字幕の色を変えて、音楽も探す。気づくと、どこまでできたか分からない。時間だけが過ぎて、完成が遠のきます。

原因は、複数の作業を同時に進めていることにあります。映像の順番、字幕、音。それぞれ判断の基準が違うので、混ぜると決められません。

ここでは、作業を分けて順に進める方法を扱います。順番が決まってから装飾に入ると、やり直しが減ります。

編集を始める前に、素材を整える。

作業に入る前に、素材の置き場所を決めます。ここが曖昧だと、途中でファイルを探す時間が積み重なります。

  • 撮影データを、編集用のフォルダへコピーする
  • 別の保存先にも同じデータを置く
  • コピーしたファイルが再生できることを確かめる
  • 使う予定の音楽や画像も、同じ場所にまとめる

カードから直接編集すると、抜き差しのたびに素材の場所を見失います。コピーしてから始めます。

最初に一度、撮った素材を通して見ておきます。何が撮れているかを把握してから並べるほうが、組み立てが速くなります。

まず、使えそうな場面を選ぶ。

素材をひととおり見て、必要な場面を選びます。短い練習作品なら、「冒頭」「手順」「締め」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

似た場面がいくつもあるときは、何をしているかが分かるものを残しましょう。見栄えより、内容が読み取れるかで選びます。

この段階で字幕や効果を仕上げる必要はありません。選ぶ作業と、整える作業を分けます。

使わない素材は消さずに残します。あとで「あの場面が必要だった」と気づくことがあります。

音楽なしで、順番を確かめる。

選んだ映像を並べて、最初から再生します。作業の紹介なら、準備から完成までを追えるか。場所の紹介なら、全体と細部の関係が分かるかを見ます。

音楽を入れると、それだけで流れが良くなったように感じます。判断が甘くなるので、この段階では無音で見ます。

分かりにくいところがあったら、その前後を比べます。順番を変えるだけで伝わるのか、説明に必要な場面が足りないのか。足りなければ撮り足すことも選択肢です。

通して見た時間をメモしておくと、あとで短くする判断がしやすくなります。

待ち時間を短くし、大事な動きは残す。

同じ動きの繰り返しや、何も起きていない待ち時間を短くします。ただし、短ければよいわけではありません。

手が道具に触れる瞬間や、できあがりを見せる場面まで急いで切ると、見る人が追いつけなくなります。操作を知らない人のつもりで見直しましょう。

切りすぎたと感じたら、戻します。詰めることが目的ではなく、理解できる速さにすることが目的です。

初めて見る人に確認できるなら、ここで一度見てもらいます。自分は内容を知っているので、速さの判断が甘くなります。

フィールドノート並べる順番と、足すタイミング

映像・音・字幕を同時に仕上げようとすると、どこまでできたか分からなくなります。

図の内容3本の帯の図です。いちばん上の映像は最初から最後まで通して並べ、音楽は映像が決まってから中盤に、字幕は説明が必要な場面だけに後から足すことを示しています。

字幕と音は、流れが決まってから。

映像だけでは説明しきれない部分に字幕を加えます。長い文章を一度に出すより、一画面で伝えることを絞ると読みやすくなります。

音楽を入れたら、声や作業音が聞こえるかを確認します。雰囲気に合っていても、説明の邪魔になるなら音量や使う場面を見直しましょう。

使う曲の利用条件も、この段階で確認します。公開する場所によって、使えるかどうかが変わることがあります。

最後に動画を書き出し、スマートフォンなどで再生します。字幕を読み終えられるか、急に音が大きくなるところはないか。編集画面を離れて確かめたら、一本の完成です。

直すか、撮り足すか。

通して見て違和感があったとき、編集で直せるものと、直せないものがあります。

  • 順番の問題:編集で直る。並べ替えて再確認する
  • 長さの問題:編集で直る。詰めるか、伸ばす
  • 場面が足りない:撮り足しが要る。編集では作れない
  • 音が遠い・割れている:撮り直しが要る。処理では戻らない

下の2つを編集だけで解決しようとすると、時間が際限なく延びます。撮り足せる状況なら、そちらのほうが早く終わります。

撮り足せない場合は、足りない情報を字幕で補うか、その部分を使わない構成に変えます。無理に見せるより、伝わる形を選びます。

よくある失敗と、その直し方。

ひとつめは、冒頭から順に完成させようとすることです。最初の10秒だけ何度も作り込み、後半に手が回らなくなります。全体を粗く通してから、細部に入ります。

ふたつめは、編集画面の中だけで判断することです。大きな画面では読める字幕が、スマートフォンでは読めないことがあります。

迷ったら、音楽を切って頭から通してください。装飾を外すと、足りないのが順番なのか素材なのかが見えてきます。

今日の1アクション約15分

音楽を切って、頭から最後まで一度通す

編集の途中で迷ったら、装飾を止めて流れだけを見ます。足りないのが順番なのか、素材なのかが分かります。

  1. 音楽と効果音をすべて無音にする。
  2. 頭から最後まで、止めずに通して再生する。
  3. 「今なにをしているか分からない」と感じた時間をメモに書く。

メモが2か所以下なら順番の調整で足ります。3か所以上なら、撮り足しを検討します。

次に試すこと

思いついたことを、書いてみよう。

作品の目的と、撮りたい場面を整理できる無料シートです。記入例を見ながら、あなたの企画に置き換えてみてください。

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PDF/A4・4ページ/記入例つき。印刷して手書きで使えます。

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