
動画制作を独学で始めるなら、身近な題材を一つ選び、短い動画を書き出すところまで進めてみましょう。このページでは、企画・撮影・編集・見直しを7日間に分けた練習例を紹介します。連続した7日間でなくても大丈夫です。空いている日に一工程ずつ進め、完成した動画と、次に直したい点を残します。
始める前に、1週間の空き時間を数える
1週間で1本つくると決めても、実際に使える時間は毎日同じではありません。始める前に、日ごとの空き時間を書き出します。
見るのは次の3つです。
- 各日に使える時間:30分の日と3時間の日を分けて書く
- 撮影に行ける日:場所や人の都合が絡む日は、先に押さえる
- 見せる相手と日時:終わりを決めると、途中で伸びなくなる
合計の時間が少ないと分かったら、作品を短くします。尺を先に決めておくと、撮る量も編集の量も、その範囲に収まります。
1〜2日目:題材と、終わりを決める
1日目は「誰に何を伝えるか」を一文にします。例として、初めて使う人へ手帳の書き方を紹介する映像を考えてみます。完成の条件は、準備から記入までの流れが伝わることです。
この一文がないまま撮り始めると、編集で行き先を見失います。文章が下手でも構いません。自分が読み返して分かれば十分です。
2日目は必要な場面を書き出します。机全体、ページ、書く手、完成したページ。自分で撮れる4〜6場面に絞り、ひとつだけ試し撮りをします。
試し撮りは1場面で十分です。明るさと音の条件が分かれば、残りの場面も同じ条件で撮れます。
3〜4日目:撮って、並べる
3日目は、試し撮りで明るさ・音・揺れを確認してから本番の素材を撮ります。撮ったデータは別の保存先にもコピーし、再生できることを確かめます。
撮影は一日で終わらせなくても構いません。むしろ、光の条件をそろえたいなら、同じ時間帯に分けて撮るほうがうまくいきます。
4日目は、使える場面だけを並べます。字幕の書体を選ぶのは後回しにして、始まりから終わりまで通して見られる状態をつくります。
5〜7日目:整えて、渡す
5日目は、映像の順番だけでは分かりにくい場所を直します。撮り足し、長さの調整、短い説明の追加を、必要な場所だけに行います。
6日目は音量と文字を確認して書き出します。編集画面のプレビューだけで終えず、書き出したファイルを最初から最後まで再生します。
7日目は、知人に見せて「手順の分からないところは?」と聞きます。好き嫌いを聞くより、修正点を見つけやすくなります。最後に、できたこと・困ったこと・次に試すことを記録します。
まとめて長時間やるより、短い作業を分けたほうが完成しやすくなります。
図の内容3本の帯の図です。前半に題材決めと撮影を置き、中盤に並べて短くする編集を置き、後半に確認と書き出しを置きます。空いた日が予備日として残ることも示しています。
詰め込むか、分けるか
まとまった時間が取れる日にすべてやろうとすると、途中で止まったときに立て直せません。短い作業に分けるほうが完成しやすくなります。
- 準備(1〜2日目):決める作業。30分でも進む
- 撮影(3〜4日目):光と場所の条件がそろう時間に置く
- 編集(5〜6日目):まとまった時間があると進みやすい
- 確認(7日目):他の人の時間も必要。早めに声をかける
予定が崩れたら、日を動かして構いません。大切なのは7日で終えることではなく、1本を完成させることです。
途中で止まったときは、前の工程に戻ります。編集で行き詰まる原因の多くは、準備か撮影の不足にあります。
よくある失敗と、その直し方
ひとつめは、技術を試したくなって題材を変えてしまうことです。新しい表現を覚えるたびに作品が増えるように見えて、完成品はひとつも残りません。
ふたつめは、1本で全部を上達させようとすることです。撮影も編集も音も字幕も良くしようとすると、どれも中途半端で終わります。
次の1本では、練習の焦点をひとつに絞ってください。「今回は手元のピントだけ」と決めれば、他が多少粗くても気にせず完成まで進めます。
7日間で残すものを先に決める
| 日 | 取り組むこと | 完成の目印 |
|---|---|---|
| 1日目 | 見る人・伝えること・題材を決める | 企画を一文で書けた |
| 2日目 | 必要な場面を並べ、試し撮りする | 6カットのメモと試し撮りを保存した |
| 3日目 | メモに沿って撮影する | 必要な場面がそろい、その場で再生確認した |
| 4日目 | 素材を保存し、順に並べる | 最初から最後まで流れが見える仮編集ができた |
| 5日目 | 長さと音を整える | 不要な間を詰め、音の急な変化を確認した |
| 6日目 | 必要な文字を足して書き出す | スマホで最初から最後まで再生できた |
| 7日目 | 誰かに見てもらうか、時間を置いて見直す | 伝わった点と直したい点を一つずつ書いた |
これは練習の配分例です。各工程に必要な時間は、素材や経験によって変わります。
予定がずれたら、未完了の工程から再開する
撮影が終わらなかった日は、編集の日を後ろへずらします。予定に合わせるために素材の確認やバックアップを省く必要はありません。「次は机の上の寄りを撮る」のように、再開時の一手をメモして終えましょう。
今日の1アクション約10分
今週の予定に、30分の枠を3つ入れる
まとまった時間を待つと始まりません。短い枠を先に押さえます。
- 今週の予定表を開く。
- 30分の枠を3つ、別々の日に入れる。
- それぞれに「決める」「撮る」「並べる」と書いておく。
埋まらなかった枠は消さず、翌週に動かします。回数が記録として残ります。