仕事の準備の扉写真。プリントした作品写真に制作メモを添える手元
作品の横に4行。目的・担当・工夫・条件で、できることが伝わる。

受注実績がまだない場合は、自主制作を「自主制作」と明記して紹介できます。大切なのは、何をつくったかに加えて、何を自分で担当し、どこを考えたかが伝わることです。ここでは作品の横に添える説明を、目的・担当・工夫・条件の4つに分けて整理します。

書き始める前に、確認しておくこと。

説明を書く前に、その作品を公開してよいかを確かめます。書き上げてから載せられないと分かると、手戻りになります。

  • 出演した人に、公開の了解を得ているか
  • 撮影した場所に、公開の制約がないか
  • 使った音楽や画像の利用条件を満たしているか
  • 依頼された仕事なら、公開してよい範囲を確認したか

許可が取れないときは、載せないという判断になります。曖昧なまま公開すると、あとで取り下げることになります。

公開できる作品が手元にないなら、自主制作を1本つくるところから始めます。許可の心配がない題材を選べば、その日から進められます。

作品説明テンプレートを、無料で使う。

登録なしで使える空欄のテンプレートです。テキストを保存するか、下の全文を開いてコピーし、角括弧の中を実際の作品内容に置き換えてください。

成果を計測していない場合は「未計測」と書きます。自分用の確認欄は公開文に含めず、許可や素材の条件が未確認の作品は確認が済むまで公開しないでください。

作品説明テンプレートを保存する(無料・TXT)

テンプレートの全文を開く・コピーする
動画編集ポートフォリオ:作品説明テンプレート
[ ]を実際の内容に置き換えてください。未確認の内容は公開しないでください。

【公開する作品説明】
作品名:[ ]
区分:[自主制作/受託制作など、事実に沿って記入]
目的・対象:[誰に、何を伝えるための作品か]
作品URL:[公開できるURL]
自分の担当範囲:[実際に担当した工程]
他者の担当・支給素材:[自分の担当と分けて記入]
工夫と理由:[何を、なぜ工夫したか]
制作条件:[公開できる機材・期間・制約など]
確認済みの成果:[確認できる事実のみ。数値なら期間・出典も記入。未計測なら「未計測」]

【自分用の確認欄:この欄は公開文に含めない】
□ 作品・出演者・撮影場所の公開許可を確認した
□ クライアント名・担当範囲の公開可能な表記を確認した
□ 音楽・画像・映像などの素材利用条件を確認した
□ 個人情報・非公開情報・確認できない実績を含んでいない
□ 他者の担当を自分の実績として記載していない
未確認の項目:[ ]
公開前に確認する相手・内容:[ ]

映像クリエイターの学校 / VIDEOTRIBE
https://videotribe.jp/articles/portfolio-notes/#template

1. 誰に、何を伝えるためにつくったか。

最初に作品の目的を書きます。「コーヒーの映像」だけでは、何を目指したのかが伝わりません。

たとえば「初めて道具を使う人に、準備から片づけまでの流れを伝える練習作品」。このひと言があると、映像の順番や説明の工夫も見てもらいやすくなります。

目的が書けない作品は、目的を決めずにつくった作品です。それ自体は悪いことではありませんが、載せる前に「何を伝えたかったか」を言葉にしてみてください。

2. 自分が担当した範囲。

企画、撮影、編集、音声収録など、実際に行ったことを書きます。ひとりで全部をつくったなら、そのように。素材を提供してもらった場合は、何を受け取り、どこから担当したかを分けます。

チームで制作した作品なら、自分の担当を明確にします。全体の完成度が高くても、自分がやっていない部分まで評価されると、次の仕事で食い違いが起きます。

自主制作は「自主制作」と明記します。頼まれていない企業の広告を練習でつくった場合も、実案件だったと受け取られる表記は避けましょう。

3. 伝えるために工夫したこと。

「かっこよく仕上げました」より、具体的な判断をひとつ書いてみてください。

例として、「作業の位置関係が分かるよう、机全体の映像を先に見せました。その後に手元へ寄り、細かい動きを見せています」。

見る人が困りそうなところを考え、どんな方法を選んだのか。それが伝わる説明を目指します。技術の名前を並べるより、判断の理由が見えるほうが伝わります。

フィールドノート作品に添える4項目

映像だけを並べるより、短い説明があるほうが判断してもらいやすくなります。

図の内容作品に添える4つの項目のチェックリストです。目的、担当した範囲、伝えるための工夫、制作の条件と次の改善点。この4つが揃うと、見る人が依頼できる仕事を判断しやすくなります。

4. 制作の条件と、次に改善したいこと。

使った機材や、協力してもらった人、使用した素材など、作品を理解するために必要な条件を添えます。公開できる範囲に絞り、個人情報や依頼主の非公開情報は載せません。

一人で撮ったのか、限られた時間だったのか。条件が分かると、作品の見え方も変わります。

練習作品なら「次は説明の声を聞き取りやすくしたい」と振り返るのもよい方法です。課題を自分で見つけられることは、それ自体が伝わる材料になります。

載せるか、書き直すか。

手元の作品を、次の基準で分けてみてください。

  • そのまま載せる:4項目を書ける。公開の許可がある
  • 説明を足して載せる:作品は良いが、担当や目的が書けていない
  • いったん外す:許可が確認できない。担当を説明しにくい

本数が少なくても構いません。3本を丁寧に説明できるほうが、10本を並べて説明がない状態より伝わります。

外した作品は消さずに残します。相手や目的が変われば、選び直す候補になります。

よくある失敗と、その直し方。

ひとつめは、作品だけを並べて説明を添えないことです。見る人は、何を担当したのかも、何を目指したのかも分かりません。判断のしようがない状態になります。

ふたつめは、実力より大きく見せようとすることです。曖昧な肩書きや、根拠のない数字で埋めると、最初の打ち合わせで食い違いが表面化します。

手元の1本に4項目を書き、作品を知らない人に読んでもらってください。何ができる人だと思ったかを聞くと、伝わり方が確かめられます。

自主制作の作品紹介・記入例

以下は架空の練習作品についての記入例です。自分の作品を紹介するときは、実際の担当や工夫に置き換えてください。

作品名:コーヒーを用意する時間(自主制作の記入例)

目的:コーヒーを用意して片づけるまでの流れを、45秒で伝える練習です。

担当:構成・スマートフォンでの撮影・編集を一人で担当した場合の例です。素材や音楽を他者から提供された場合は、その範囲も追記します。

工夫:最初に机全体を見せ、その後に手元を寄りで撮る構成にしました。説明の文字を増やす前に、カットの順番で動作が伝わるか確認しました。

条件と振り返り:自宅の机で、身近な道具を使った練習です。次は、カットが切り替わるときの音の差を整えたいと考えています。

公開前に、作品と説明を照合する

  • 「自主制作」「受託制作」などの区分が実態に合っている。
  • 撮影・編集・構成・素材提供の担当が分かる。
  • 数値成果は確認できたものだけを記載している。
  • 出演者・場所・素材について、公開してよい範囲を確認している。
  • 作品リンクをログアウトした環境とスマホで開き、第三者が再生できることを確認した。

載せる作品がまだない方へ:最初の一本をつくる

作品を見た人から依頼が来たら

今日の1アクション約20分

自主制作の1本に、4行の説明を書く

新しく撮らなくても始められます。手元にある練習作品に、判断材料になる説明を添えてみましょう。

  1. いちばん説明しやすい作品を1本選ぶ。
  2. 目的・担当・工夫・条件を、それぞれ1〜2文で書く。
  3. 作品を知らない人に読んでもらい、何ができる人だと思ったか聞く。

自主制作は「自主制作」と明記します。頼まれていない企業名を実績のように見せないでください。